千百十工程(千百十プロジェクト)とは、中国商務省外資局が2006年10月16日に発表したアウトソーシング強化政策。原文は以下のページで見られる。
「商务部关于实施服务外包“千百十工程”的通知」
活動目標と主な施策は以下のとおり。
1.「千百十工程」の活動目標
2.「千百十工程」人材育成計画の実施
3.アウトソーシング企業の強化育成のサポート
4.「アウトソーシング基地都市」建設の強力な推進
5.アウトソーシング情報の共用サービス基盤の創設
6.中西部地区のアウトソーシング産業発展の奨励及びサポート
7.アウトソーシングにおける知的財産権保護体系の整備
8.アウトソーシング産業発展のための効果的な投資促進活動の積極的推進
9.アウトソーシング業務の統計値集計の十全な実施
要するに国を挙げてアウトソーシング事業を強化していきますよ、ということらしい。知識集約型産業だし、資源も大して消費しないし、環境汚染もないし、大学生の就職難問題にも効果があるし、だから人材を育成し、「アウトソーシング基地都市」を中心にサポート体制を整え、投資を促進し、知財関連の法律も強化し、経済統計も取りますよ、と。
以下に活動目標だけ訳してみる。
原文:"十一五"期间,在全国建设10个具有一定国际竞争力的服务外包基地城市,推动100家世界著名跨国公司将其服务外包业务转移到中国,培育1000家取得国际资质的大中型服务外包企业,创造有利条件,全方位承接国际(离岸)服务外包业务,并不断提升服务价值,实现2010年服务外包出口额在2005年基础上翻两番。
日本語訳:「第11次5カ年計画」期間において、中国国内に一定程度の国際競争力を備えたアウトソーシング基地都市を10カ所建設し、著名なグローバル企業100社の自社アウトソーシング業務の中国への移管を推進し、グローバル水準のアウトソーシング企業を大手中堅あわせて1000社育成し、さらに優位性のある環境の整備、あらゆる分野でのグローバル(オフショア)アウトソーシング業務の請負、ならびに提供サービスの価値の不断の向上を通じて、2010年にはアウトソーシング輸出総額を2005年比で4倍にする。
本政策に基づいて2006年にまず上海、北京、大連など11の都市が「アウトソーシング基地都市」(中国服务外包基地城市)に指定され、その後さらに3都市が追加されて、現在は以下の14都市がアウトソーシング基地都市として認定されている。
大连 西安 成都 上海 深圳 北京
杭州 天津 南京 武汉 济南 合肥
长沙 广州