2009/07/26

Asus Eee PC 1101HA Seashell 購入

Asus Eee PC 1101HAを発売日に購入した。もともとハードウェアにはこだわらないほうなので、いつもは発売日に買ったりはしないのだが、ちょう外出先でも原稿書きができてバッテリーが長持ちするネットブックを探していたところだったし、ちょっと急ぎで使う必要があったので、店頭で見てそのまま買ってしまった。

起動時間
とりあえずあれこれインストールや環境設定をして簡単に使ってみたが、なかなかいい感じだ。心配していたOSとアプリケーションの起動時間も思っていたよりも速かった。電源投入からデスクトップが表示されるまで35秒、それからマウスカーソルが砂時計から通常状態に戻るまでが16秒なので、電源投入後51秒でふつうに使えるようになる。ウイルス対策ソフト(avast! 4 Home Edition)をインストールした後でも56秒くらいだ。そこからFirefoxの起動に9秒。いったん起動してしまえば、普通にWebサイトを閲覧するくらいだったら何の支障もない。インターネットのレビューなどを見ていると、CPU(Atom Z520)とチップセット(Intel US15W)が非力で評判がよくないようだが、少なくとも前に使っていた古いノートブックより軽快に動作するので、個人的にはストレスはない。ちなみにオーバークロックも15%から32%まで可能みたいだが、まだやっていない。

ディスプレイ
ディスプレイはネットブックでは最大級の11.6インチ、解像度は1366×768。ネットブック標準のサイズと解像度(縦600)だとさすがに原稿書きには小さすぎて、そもそも何かを書こうという気にもならないが、縦解像度が768あるとWordでも何とか使える。

キーボード
キーボードは個人の好みが分かれるところだが、これも打ちやすくて気に入っている。海外のレビューサイトとか見ると、右シフトキーが小さいとか言っている人もいるようだ。1008HAのときは、PageUp/PageDownキーのサイズを半分にして右シフトキーを大きくしていたようだが、1101HAでは通常サイズに戻して右シフトキーが小さくなっている。とはいえ、どっちにしても右シフトキーなんて使ったことがないので問題ない。

バッテリー
バッテリー駆動時間が標準搭載のバッテリーで10.7時間というのはうれしい。旅行や出張で丸1日移動でつぶれるようなときでも、前の晩にフルに充電しておけば、充電なしでほぼ1日使えそうだ。以前だと飛行機の機内で途中まで仕事したところで充電切れとかいうようなことがあったが、これだと心配なさそうだ。

ハードディスク
1101HAのスペックを見ると、ハードディスクは160GBとあるだけで、回転数もサイズも何もわからない。Asusの他の機種はちゃんと書いてあるのでちょっと不安だったが、このAsus Eee PC 1101HA Seashellを分解するというWeb記事を見ると、どうやら5400回転のようだ。どっちにしても、起動時間がそこそこの値だったので問題はない。

デザイン
あとデザインも、これは好みの問題だが、スタイリッシュできれいに仕上がっていると思う。少なくともひと昔前の普通のノートPCよりははるかにいい。買ったのはパールホワイトのほうだが、付属のマウスもケーブルもちゃんと白で統一されていた。

不具合
ここまで良いことばかり書いてきたが、問題もあった。最初にGoogle Chromeをインストールしたのだが、どういうわけだか、ほとんどのWebサイトが空白で表示されてしまって使えなかった。Chromeのサイトにも早くも問題が報告されているようだが、今のところ解決していないようだ。起動の速さと有効画面サイズの広さを考えてChromeをメインのブラウザにするつもりだったが、実際にはFirefoxでも特に不自由を感じなかったので、Firefoxを使うつもりでいる。

===2009/08/02追記===
下のJeann Pierreさんのコメントにあるとおり、i-フィルターをアンインストールしたらChromeが動くようになりました!


他機種
あと、他機種に目を転じると、大画面&長時間駆動のネットブックとしてはAcerのAspire One 751というのもある。スペック的にも値段的にも1101HAとほぼ同じだが、751はバッテリー駆動時間が8時間と若干短かったのでAsus 1101HAにした。ただCNET UKのレビューを見ると、1101HAのレーティングが7.0(very good)なのに対し、751は8.0(excellent)となっていて751の方が高い。Sonyのtype WはCPUがN280でこれも良さそうだが、バッテリー駆動時間が短いのと、そもそも8月発売で急ぎで使う用事があるので間に合わなかった。
 

2009/07/24

コード・インストルメンテーション(コード挿入)

パフォーマンスチューニングの本を読んでいたら"code instrumentation"というあまり聞かない言葉が出てきたのでちょっと調べてみた。まずGoogleで

 define:code instrumentation


を実行してみたところ、ヒット件数ゼロ。次に

 define:instrumentation

で調べると、音楽用語とかに混ざってちゃんと目的のものにいくつかヒットした。ざっと見てみた中では、Living Glossaryというところの説明が簡潔でわかりやすかった。

instrumentation - プログラム実行中のふるまいに関する情報を収集するため、追加のコードをプログラム中に挿入すること。

wikiはもう少し詳しく説明していて、性能測定、不良診断、ログ・トレース出力などで使われる手法といったことまで書かれている。

要するに、プロファイラなんかは自動でこれをやっているわけで、そのほかに開発者が手作業で入れることもある。

もう少しいろいろ調べてみると、そのものずばり、"Instrumentation"というブログ記事を見つけた。インストルメンテーションをいやがるプログラマは多いが、何の手がかりもなくトランザクションの性能を改善しようとしても無理な話であり、パフォーマンスを診断する上でインストルメンテーションは必須である、と説いている。

ちなみに中国語では、重构または代码插入と言うらしい。ただし、重构refactoringの意味でも使われているので、ちょっと紛らわしい。
 

2009/07/14

划词助手 - Dict.cnの辞書引きツール

昨日紹介したDict.cn海词には、划词助手という便利なツールがある。これを使うと、Webページ閲覧中にわからない単語があっても、その単語をマウスで選択するだけで意味が引ける。たとえば、下の画像は、智能化という単語をマウスで選択したときのものだが、ポップアップウィンドウにちゃんとintelligentizeと表示されている。



使い方
划词助手はあらかじめブラウザにブックマーク登録しておく。どこかのWebページを閲覧していて単語の意味を知りたくなったら、ブックマークを1度クリックすれば、あとは単語をマウスで選択するだけ。同じページにいる限り、何度でも単語が引ける。

インストール(=ブックマークの登録)
Firefoxなら、划词助手のページを開き、ページ中ほどの「Dict (点击右键收藏)」のリンクをツールバーにドラッグ&ドロップすればよい。Internet Explorerなら、下のように上記リンクを右クリックして「お気に入りに追加...」を選択する


ちなみに、划词助手の划词とは、単語に下線を引いてしるしをつけること。この場合、マウスで単語を選択することを言っている。助手は文字通りアシスタントなので、全体としては辞書引きアシスタントくらいの意味ですね。
 

2009/07/13

Dict.cn海词 - オンライン英中・中英辞書

Dict.cn海词という中英・英中オンライン辞書がとても便利だ。検索ボックスにアルファベットを打ち込めば英中辞典になり、中国語で入力すれば中英辞典になるので、どちらから引くかを気にせずにすぐに使える。サジェスト機能もあるので、途中まで打ち込むと候補がコンボボックスにグレー表示される。このときすでに、英語と中国語のペアで表示されるので、早いときには単語を確定する前にここで問題が解決してしまう。詳しい意味が知りたいときや、用例や例文を見たいときは、単語を最後まできちんと打ち込んでリターンキーを押せば、詳しい解説が見られる。収録語数もかなり多そうだし、何より応答が早くて気持ち良い。

このサイトはいろいろ便利な機能やツールを提供しているが、とりあえず一つだけ紹介すると、URLに直接検索語を打ち込める機能がある。たとえば"spring"の中国語訳を知りたいときは、ブラウザのアドレスバーに

 http://dict.cn/spring

と打ち込めば良い。たいていのブラウザなら、もっと短く

 dict.cn/spring

でもOKだ。
 

2009/07/12

プログラマの言葉~その4~

良いプログラムを書くには知性、趣味の良さ、そして忍耐を必要とする。

       ─ B. Stroustrup
      "The C++ Programming Language Second Edition"

2009/07/10

绿色软件

中国で「绿色食品」と言えば、有機栽培とか低農薬とかの野菜のことだ(と思う。もしかしたらちょっとくらい違ってるかもしれないが、だいたいそんなところなはず)。「绿色」は日本語で言えば「エコ」とか「環境にやさしい」くらいな感じだろう。それはそれで良いのだが、最近绿色软件を自称する中国のフリーウェアを見つけた。環境にやさしいソフトウェアって何なのか?このフリーウェアは単純なツールなので、低消費電力とか、サーバ負荷を低減するとかいうものでもない。

と思って調べてみたところ、「绿色软件的定义、分类、绿化」(エコ・ソフトウェアの定義、分類、エコ化)というページを見つけた。いろいろ書いてあるが、要するにあちこちのフォルダやレジストリを「汚染」せずに、クリーンにインストールできるアプリケーションのことを言うらしい。つまり、インストール時にレジストリに何か書き込んだり、インストールフォルダ以外のどこかに設定ファイルやログファイルを作ったりするのは绿色ではない。Microsoft Officeみたいに専用のインストーラでインストールするアプリケーションは、たいていこうしたことを背後で実行している。なので、ファイルをダウンロードしてどっかのフォルダに置くだけで使えるようなアプリケーションが、绿色软件としては理想的ということになる。そういう意味で「xcopy deployment」もこれと似たようなものだ。

绿色软件の良さは、単純で扱いがラクな点にある。PCを買い換えたときや、CドライブがいっぱいになってDドライブを増設したときに、もし「Program Files」以下のフォルダをコピーするだけで今まで使っていたアプリケーションがすぐ使えるのであれば便利だろう。またインストールフォルダ以外、どこにも触らないのであれば、何年も同じマシンを使っているうちに、あちこちにゾンビフォルダやログファイルとかの残骸が残ってしまい、環境が荒れてくるようなこともない。まさに環境にやさしいのだ。

ところで、いろいろ調べたけれども、绿色软件に相当する日本語や英語はないようだ。どうやら中国語固有の用語らしい。

2009/07/09

Chrome OSがWindowsキラーにならない10の理由

7日にGoogleがChrome OSを発表してから、あちこちで盛り上がっているようだ。Web上のニュースやブログをいくつか見た限りでは、好意的~礼賛くらいのレンジのものがほとんどだったが、本当にうまく行くんだろうか?そう思ってたら、Chrome OSがWindowsキラーにならない10の理由という秀逸なWeb記事を見つけた。簡単に要約すると以下のとおり。
  1. オンラインアプリケーションはみんな使いたがらない
    Google Docsは3年かかってシェアは1%、おまけにそのほとんどはMicrosoft Officeも使っている。Docsだけ使っているユーザーって見たことある?私は、ない。

  2. Google Chromeも人気がない
    Chromeのシェアは2%。シェアは今後上がるだろうが、FirefoxとSafariはChromeより急速にシェアを伸ばしている。なぜ、Chrome OSがシェアを獲れると言える?

  3. ネットワークコンピュータは失敗の連続だらけ
    1996年にラリー・エリスンが「ネットワーク・コンピュータ」を発表した。それはWindowsの独占を打ち破るはずだったがそうはならなかった。Chromeも同じだ。

  4. Googleだったら何でも成功するわけではない
    Google Searchはネットに君臨している。GmailもMapsもうまくいった。でもOrkut、Readerはそうでもない。実のところ、Googleには数百のアプリケーションがあるが、うまくいってるのはわずかだ。

  5. 優秀な開発者にとって魅力的ではない
    Chrome OSの顧客は、安さを求める人たちだ。彼らはソフトウェアに金を出したがらない。金のないところに優秀な開発者は集まらない。

  6. インターネットがなければ動かない
    Chromeはインターネットにつながらないときは何もできない。

  7. Chromeは個人所有できない
    ChromeはデスクトップPCみたいに自分だけのものにはできない。WindowsやMacなら、買えば自分のものだし、Webも使える。ChromeはWebが使えるだけだ。

  8. Chromeは足かせをはめられたLinux
    ChromeはLinuxベースだが、過去何年もLinuxに投資し成功してきたUbuntuより良いものになると誰が言える?差別化点はデスクトップアプリケーションが実行できないことだが、これは魅力的とは言えない。

  9. 普及したとしても時間がかかる
    Androidは今頃とっくにiPhoneを駆逐してたはずだが、iPhoneはピンピンしている。2010年後半にリリースされたとしても普及には時間がかかるだろうし、それまでにWindowsやMacだって今より進化しているだろう。

  10. 未来はマルチタッチスクリーンにある
    WIMP(Window、Icon、Menu、Pointing Device)はもう古い。これからはiPhoneみたいなマルチタッチ、フィジックス、ジェスチャ、それに3Dの時代だ。それにはまともなOSが必要だ。
電源オンから数秒でインターネットにつながるネットブックがあればうれしいが、それだけなら携帯電話も同じ。数年後にどうなっているか楽しみだ。
 

プログラマの言葉~その3~

大部分のプロジェクトがそうだが、最後の2パーセントに時間の50パーセントを取られてしまうんですね。

       ─ バトラー・ランプソン
         Butler W. Lampson
         『実録!天才プログラマー

2009/07/06

フリーランス技術者のためのツール集

フリーランスのIT技術者を支援するオンラインツール32選というのを見つけた。見てみると、別にフリーランスじゃない会社勤めIT技術者でも重宝しそうなツールがたくさんある。

元記事が米国のものなので、米国や英語圏でしか使えなさそうなのとかもあるが、スケジュール管理、オンライン会議、タスク管理、契約管理、提案書作成、請求書作成、Fax送信など、見てるだけでも結構たのしい。これの半分でも使いこなせれば、ネットブック1個でどこでも仕事ができそうだ。しかもすべて無料。

誰かこれの日本版をつくってくれないかな。

原文はこちら(32 online tools that can help your tech freelancing career)。

※ 著者はToni Bowersという人だが、最初見たとき一瞬"Browsers"って人かと思った。

2009/07/04

プログラマの言葉~その2~

ある本の、おもしろくもない一章を読むときのようにコードを眺めて、躊躇せずにそれをくずかごに捨ててしまえるというのは、プログラマにとって非常に大切なことなんですよ。

       ─ バトラー・ランプソン
         Butler W. Lampson
         『実録!天才プログラマー

IE6、ついにIE8に抜かれる

"internet explorer 6 finally falls"というブログ記事によると、IE6とIE8のシェアが今週ついに逆転し、IE6はInternet Explorerの中では今やもっとも使われていないブラウザになったという。グラフで見ると、一番使われているのがIE7、次いでIE8、僅差でIE6の順番になっている。

IE6は確かに何かと問題の多いブラウザで、特にWeb開発者には毛嫌いされているが、5~6年前はシェアが90%を超えていて、機能的にも当時のライバルNetscape Navigatorよりもずっとマシだった記憶がある。印刷もそこそこ使えたし、ActiveXもちゃんと動くし、僕にとっては良いブラウザだった。もっともイントラネットの開発ばかりで、「会社規則でブラウザはIEだけ」って環境が多かったから、インターネット系アプリケーションみたいにどのブラウザでも動作させるためにエライ苦労するということも無かったというのもあるが。

2009/07/02

プログラマの言葉~その1~

ほんとうにいいプログラムは、書くのにひどく長い時間がかかる代わりに、生き残るでしょうね。
 
       ─ チャールズ・シモニー(Charles Simonyi)
         『実録!天才プログラマー』より
 

UA Profiler - ブラウザ性能特性測定ツール

Firefox 3.5がリリースされた。High Performance Web Sites blogのブログの記事によると、UA Profilerを使ったテストで、Firefox 3.5は11点満点中10点をたたき出したという。これは最新のChrome 2.0やInternet Explorer 8を含むあらゆるブラウザの中で最高の点数だ。

UA Profilerとは、パフォーマンスに影響する機能をブラウザがどれだけサポートしているかを測定するツールで、現時点では11の機能についてチェックしている。Webページ上でボタン1個押すだけで、今自分が使っているブラウザについてテストできる。結果はそのままリアルタイムでWeb上に集計、公開されているようだ。いろんな人がいろんなブラウザでテストした結果が、同サイトで見られる。

ちなみに私の場合、ブラウザのバージョンはFirefox 3.0.11で、スコアは7点。集計結果を見ていると、Internet Explorer 5.23とか、聞いたこともないようなバージョンまで載っているし、Firefoxの3.0はマイナーバージョン単位でみると10個以上ある、なんてこともわかる。

ちなみにUA Profilerは、機能の有無だけをチェックしているので、スコアの大小がそのまま実際のパフォーマンスとなるわけではない。チェックしていない機能もあれば、その他の要因もある。