先日Flash Playerのロードマップ(Adobe roadmap for the Flash runtimes)が発表された。簡単に言うと、今回のロードマップで表明されたのは以下の2点だ。
(1) Adobeは今後、ゲームと高品質ビデオ向け機能の開発に注力する。
(2) 同時にアーキテクチャと言語にも改善を加え、Webと各種モバイルデバイスで最高のエクスペリエンスを提供していく。
ただし、ゲームとビデオ分野にフォーカスすると言っても、既存のコンテンツが動かなくなるとか、これら以外の分野でFlashが使えなくなるということではない。今後の開発とバグ修正に当たって、これらの分野の優先度が高くなるということである。ロードマップの原文は英語だが、ここのページは日本語でよくまとめられているので、時間がなければこっちだけ見れば十分だろう。
ゲームでもなくビデオでもないビジネスアプリケーション開発者としてはあまりありがたくない方向性だが、内容をよく見てみると必ずしもゲームとビデオ一辺倒というわけではなく、最悪の事態は免れたという印象だ。一時はこのままレームダック化してしまうかもと思ったが、マルチスレッド対応などコアな言語機能のエンハンスなども計画されており、順調に行けばこのまま現役で存続しそうだ。
ちなみにこれとは別に先週公開された「FlexについてのAdobeの見解と今後の関わり方」(Adobe's view of Flex and its commitments to Flex in the future)という文書では、Adobeは相変わらず「Flexは企業アプリケーションおよびデータ中心アプリケーション開発にベストなソリューション」と謳っている。ゲームとビデオにフォーカスしたランタイム上で動作する企業アプリケーションとなって妙な気分になるが、とりあえず深いことは考えないことにしておこう。
0 件のコメント:
コメントを投稿